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アンティーク家具 ファニチュア ヒロシ

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西洋家具の歴史

西洋家具についてのお話です。

古代から受け継いだデザインを西洋家具の様式で見ていきましょう。イスは王様や貴族の人達が権威の象徴として玉座として作られ長い歴史の中で様々な国の政治・経済文化の影響によりデザインの違う家具があります。各国の歴史や様式により使われた木の種類や色合いが違います。様式で見るとイタリア・ルネッサンス時代の都会的な豪華さ、フランス・ルネッサンス時代の華やかさ、イギリスルネッサンス時代のチューダー様式などがあります。同じ時代でも国により違いがあります。猫脚のような曲線で女性的なデザインは、フランスやイタリア製の家具によく見られます。イギリスのオーク材の家具は、男性的な力強さと素材を生かした素朴で味わい深い家具です。現代伝統家具(リプロダクション)として伝統的な技術を受け継ぎ作られています。歴史を紐解いてみると今使われている家具の原型やデザインの根元を見つけることも出来ます。現代家具のモダンデザインの中ににある古代ギリシャの家具を見ると時代が繋がり歴史を受け継いでいるようです。好きなデザインでクローネ(休息用の寝椅子)は私たちが暮らしの中で使うソファの原型で、紀元前7世紀ごろに使われていたくつろぐための寝椅子は形が変わっても必要なものは同じかもしれません。ヨーロッパに家具の買い付けで見てきたものを時代別で話していきたいと思います。

古代エジプト建築
エドフ神殿はエジプト建築と建築彫刻

『 西 洋 家 具 の 歴 史 』

家具歴史は、古代エジプト今から4000年位前に作られたと言われています。どんなものが使われていたか興味がありいろいろ調べてみました。

古代エジプト時代は、王候・貴族の埋葬品に家具の資料などが残されており主要家具は櫃」ひつ(Chest)、「椅子』(Chair)、「卓」(Table-Desk)、「寝台」(Bedstead)のようです。これらの家具は現在私達が日常生活に使っている家具の基礎になる物ばかりだと思います。古代人が生きるため獲物を狩り、追って移動していたころテント式住居、狩猟のための用具生活道具を運ぶため荷袋や「櫃」(Chest)を使い移動したようです。それから台としても「櫃」(Chest)を使うようになり、腰をかけ長い台にして長腰掛(Bench)になり、寝れば「寝台」(Bed)としても使うことが出来、背を付けて「長椅子」として使え、それを小さくした物が一人用の腰掛として作られたようです。「櫃」(Chest)は、現代のたんすですが、昔はふた付きの丈夫な大型のもので輸送用箱として使われました。「櫃」(Chest)が道具や生活用具をいれるものとして食用カウンタ(Buffet)になり物を入れる食器棚(Board)として使われるようになりました。私達が使っている家具の原形だと思います。

家具の起源

原始人の戸外生活では、休息するため地面に座ったりごろ寝をしたりしていたが、少しでも楽なように木の切り株や平らな四角い石に腰掛けるようになり、それを食事するときはテーブルにして使い古代エジプトからギリシャ・ローマ時代にかけて、支配者や国王のシンボルとして「椅子」は作られました。4本脚で板が乗っているので、イスとして使い高さを変えてテーブルや長さを長くしてベッドになり段々種類が増えたようです。家具は、一般市民のものではなく支配者や国王の権威の姿をあらわす象徴として伝統的なスタイルを受け継いで、ルネッサンス時代まで続いているようです。家具の歴史をたどってみると人間の知恵はなんて素晴らしいものだと思います。

ツタンカーメン王の折り畳み式寝台のマットレス部分は網細工で、色々な素材を紐にして弾力性のある張感のある寝心地の良いベッドのようです。枕は日本の江戸時代の時代劇に出てくるような高さのあるものが使われていて、形や素材などは違いますがH型で横にしたようなものです。

左側のイスは、現代のモダンなデザインで見かけると思いませんか。これは金属で作られています。歴史から学びデザインが作られていることがとても興味があります。

枕(Headrest))左側

古代エジプトの時代に使われていた枕(Headrest)は、私たちが使う柔らかい物と違い頭を載せてる木製の台です。台座に3本の丸棒が中央と両サイドに9本で頭を、載せる湾曲した板を支えています。大きさは高さが20cmX幅22cmX奥行7cmですが、少し高さが高いようですがどのようにして使われていたか、調べてみます。

スツール(Stool)右側

四つ足で角が上に上がっていて座面は凹んでいるから座り心地も良くできていて、装飾がが素晴らしい脚は黒檀のようなイメージで白い尖った模様は象牙の象眼を模しています。座面は革に文字のような模様で手づくりで作られた貴重な一品です。サイズは高さ24cmX縦・横40cm。

      枕                     スツール

『西洋の暮らしの歴史』

昔から、雨露を避けるだけでなく、安住と生活の便利さを求め定着永住をするため「囲い」を作る家が出来た。外からの障害、危害を防ぐための堅固な「囲い」の住居になり、石やレンガで外壁を囲った城砦のような形をしていた。古代から中世に至るまで、窓のない閉鎖的なタイプの住居が伝統として発達した。堅固な石の建物は安全で防寒にもすぐれていたが、原則には「一間」で暗い室内では、豊かな生活が出来ないので、部屋を飾るインテリアが発達して、室内装飾を考えるようになった。古代エジプト・ローマでは、壁画や彫刻、柱の彫刻などで室内装飾もしています。いつの時代も住居に対する 生活を豊かに暮らしたい切実なる願いは同じに思えます。世の中が安定して外側に窓が多くなり室内が明るくインテリアも華やかな装飾性が出て色々な物が作られるようになり室内は、木や布、紙などが使われ豪華で美しく仕上げられた絵画や彫刻が飾られ「室内装飾」という言葉が生まれ、装飾家具も年代によって色々なスタイル(様式)家具で作られました。ヨーロッパでは、中世まで住居は、「一間」で構成され炉があり食事をすませたら床にゴロ寝する生活で、ルネッサンスに入ってから現在のような細分化した部屋の形式をとるようになり、家具全般にわたって権威の姿をあらわす椅子は支配者の特権でより高く強い者をあらわすように作られたようです。

西洋家具は、住居が石の建物で 囲い式構造で人間の精神的よりどころとして、豊かに暮らすために室内装飾や家具が、より身近な物として発達し、国王・法王・皇帝など権威者により何々時代のスタイル(様式)として、その時代の代表家具です。

イタリアのルネッサンス様式では、社交生活、サロンと言う豪華で優雅な生活を楽しむ上流階級の人々が競って室内装飾、装飾家具の最高の物を作った。現在でもルネッサンス様式の家具は、愛され今でも職人の技が引き継がれて作られています。さまざまな様式に作られた時代の特徴やデザインです。

 ヨーロッパクラシック家具様式の始まり ゴシック様式についてです。これは、中世の教会堂に見られる様式で、12世紀後半から15世紀にかけてフランスを中心に栄えた中世キリスト教の装飾様式です。実用家具の起源といわれて、その中でも特に重要な家具は「チェスト」で収納だけでなく万能家具としての役割を果たしました。

移動するときに生活用品を入れて運んだり、食事をするときテーブルとして使ったり、椅子として腰掛けたり、寝るときはベッドとして使われたようです。材質は、オーク材を主に使い、建築様式の影響を大きく受けています。
クラシック家具の始まりともいわれ、垂直線を強調したリネンフォード(ひだ模様)やフランボワイアン(火炎模様)などが特徴です。モチーフは、アカンサス(植物)唐草などのデコラティブな彫刻が施されています。


 

       アカンサスの葉や貝模様の彫刻          貝模様の彫刻

左側のイスはオーク材で作られた背もたれ部分の彫刻です。右側のイスは豪華な金伯を張られています。

ヨーロッパの国々では、古代から高い城壁に囲まれた集落で生活をしており、教会がその中心に建っています。旅行で、ヨーロッパに行かれた方は観光で、町の中心に○○○○大聖堂と言う教会を見たことがあると思います。石を積み重ねて作られている建物は今のようにセメントなどがなかったので当時の食べ物を使ったようです。

皆さんは、何を使ったと思いますか?
私が、2000年ごろに建築家の友達に誘われてJIA(日本建築家協会)の東北支部主催で、パリ・ブリュッセル建築視察旅行に行ったときに聞いた話です。ベルギーのアントワープンあるノートル・ダム寺院を見ていたとき地元のガイドの人に聞いた話ですが、建物を作るとき石と石の間に接着剤として使われたのは、「
蜂蜜と小麦粉」だそうです。
それを聞いたときはビックリしましたが、今から数百年も前のことなのでなんとなく納得しました。当時のすべての建物で「蜂蜜・小麦粉」が使われたかどうかはわかりませんが面白い話でした。
広大な内部空間や壁にはめ込まれたステンドグラスを見ると、上部が尖頭アーチ型のものが多く、その中に円形に囲まれさまざまな色合いのガラスが使われています。
その色ガラスの上に宗教画を描いて焼付け仕上げをしています。ウエストミンスター寺院のコロネーションチェアなどに見られる空高くそびえる尖塔は、人々の宗教に対しての強い情熱の凝結したもののようでゴシック様式の力強いデザインの特徴です。

中世の室内は、薄暗く陰気だと思われがちですが、実際はウールやリネンの色鮮やかなタペストリーが壁に飾られ、明るく豪華なインテリアだと伝えられています。部屋の中で過ごす事が多い女性には、家具よりもファブリック類のほうが好まれ、財産としても重要視されたようです。15世紀にイタリアで起こり 古代社会の再生を通して新しい考方・政治社会を作り上げようとした様式です。フランスには、イタリア遠征の後にイタリア文化が入り ルネッサンススタイルを取り入れ建築物や室内装飾、家具などの名作が作られました。建築物では、フランソワ1世が フランス中西部(シャンボール)に建てた宮殿で、フランス初期ルネッサンスの様式の特徴を良く示していると聞きました。装飾はイタリアの影響が強く、宮殿・貴族趣味の強い優美な様式です。家具は、イタリアルネッサンスのデザインが強い印象ですが軽快で家族的なものも多いようです。

 

【ヨーロッパの家具】近世

【ルネサンス様式の家具 】14世紀後半 - 16世紀 イタリア

イタリアトスカナ地方のフィレンツェが出発点となりイタリア各地に広がりました。ルネッサンスは再生を意味しており、ギリシャ・ローマの古代時代の権力を示す建物としてパラッツオとよぶ宮殿が作られ、商人貴族メディチ家などが建てた建物に合わせて家具が作られました。

スガベルロ                        カクトワール                                サヴォナローラ

 【スガベルロ】

スガベルロは、イタリア語で丸椅子のことです。デザインの特徴は座面の部分を前後2枚の板で支える脚と背板は1枚の板で作られています。背もたれの中央には紋章などが彫刻させているようです。昔は、玉座と言われて王様や貴族の人達が座るイスのようです。オシャレなデザインで彫刻も意味のある装飾のようです。

 

【カクトワール】

カクトワール〔婦人用椅子〕という椅子がありパリの貴婦人が着用する大きな裾のコスチュームが引っかからないように手前が広くなり楽に腰掛けられるようになっています。そのため「おしゃべり椅子」といわれています。
材質は オーク・ウォールナット・クリで座面が板張りや革張りがあります。
パリの貴婦人たちが着飾った衣装でおしゃべり椅子に腰掛けてたくさんの楽しい話をしたと思います。

【サヴォナローラ】
修道士サヴォナローラの名が付いている椅子です。アームチェアで軽くて持ち運びが出来る、背の部分がはずれて折りたためます。座り心地が良く現代でも作られているイスです。

 ルネッサンス文化・経済を支えたメディチ家の偉大な功績

中世のフィレンツェを統一し、その最盛期と、ルネサンスの芸術家たちを支えたメディチ家。薬屋か医師ではないかと言われていて、メディチは医師という意味のようです。14世紀には銀行家として絶大な財力と権力を今に伝える遺産は、メディチ家ゆかりの宮殿や美術館で見ることができます。

ウフィツィ美術館

フェレンッツにあるとても人気の美術館で観光シーズン一度行きましたが朝から長蛇の列にびっくりしました。今は23時間ぐらいの待ち時間の覚悟が必要です。建物も素晴らしいですが内装の歴史を感じる装飾や展示の美術が膨大で、レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロやボッティチェッリやラファエロの作品は見ごたえがあります。

メディチ家の夏の別荘 ポッジョ・ア・カイアーノ

 メディチ家の所有していた別荘は多くあるようですが、1度訪れたフェレンッツの南東に車で30分ぐらいの所にあります。中には劇場もあり、有名な画家の作品がある部屋やフレスコ画、家具はピッティ宮殿に移されていると聞きました。

 

【バロック様式の家具】 17世紀から18世紀初頭 フランス
フランソワ一世(在位151547)がイタリアルネッサンスをフランスに導入して建てたフォンテブロー宮殿がパリ東南部にあります。この宮殿は、美しい森林の中に建っており、大理石で作られ古典的な装飾デザインを施したパラッツォ風宮殿です。
フランソワ一世がイタリアから建築装飾家フィオレンティノ・ロッソとフランチェスコ・プリスティッチョを招いて、イタリアルネッサンスの豪華な雰囲気の宮殿を造り上げました。
家具の特徴は、立体的なハイブリット(高浮き彫り)な彫刻が多くなり堅いオーク(ナラ)材では難しくウォールナット(くるみ)材に代わっていきました。デザインは、豪華な彫刻が前面・側面の3面の細部まで平らの部分がないくらい人物や果物やアカンサスの葉などの彫刻が施されている工芸品です。
椅子は支配者の象徴として使われていましたが、16世紀後期になると宮殿やお城で上流階級の間で社交パーティーやオーケストラを入れた音楽鑑賞会が行われ「娯楽のための椅子」が作られた。王様が座る玉座や板張りの重い椅子から、肘付きの軽い椅子に代わり折り畳みが出来るソボナローラチェアやダンテチェアがあります。
そのほかには婦人たちに人気があった「カクトワールチェア」が流行しました。カクトワールとは、フランス語で「おしゃべり」という意味で 当時流行した大型スカートを着て座るときに形を崩さない為に座面の前面が広くなり、肘掛つきで背もたれが高いシンプルなデザインです。

バロック様式のイスのデザイン

ルイ14世が座られたオーク材で作らた彫刻や装飾がたくさん含まれています。玉座のイスとして宮廷作家職にによって作られたものが、今でも少しずつ変えて作られた歴史もあります。マッキントッシュ(イギリス)のハイバックチェアは、バロック様式のウイリアム&メリー時代(1600年後半)のラダーバックのデザインを元に作られているようです。歴史をたどると意外なつながりに驚きます。

  【ロココ様式の家具】18世紀初頭から中頃    フランス

ロココ様式の家具はフランスを中心に発展しました。女性的なカーブしたデザインで華やかな装飾が特徴で、サロンや女性の部屋で使われようです。バロック様式の家具は重厚さと堂々とした雰囲気ですが、ロココ様式の家具は繊細で華やかで花やアカンサスの葉模様やロカイユと呼ばれたヴェルサイユ宮殿の庭に使われた装飾が貝殻模様の曲線を持ったデザインが多くみられます。色は明るい色と軽やかなデザインでピンク・ブルー・クリーム色のパステルカラーや金箔も使われ過剰な装飾で、美意識の変化があります。社交界の贅沢な生活に合わせて宮廷家具を使いファッションの素晴らしいドレスを着てワインを飲む暮らしはよく映画やドラマで見る生活が想像できます。イスの脚はカブリオール(猫脚)の曲線で繊細な感じのデザインです。

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伊藤博司

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